2012年を前に最後に書きたかったこと。
もうすぐ2011年が終わりますね。
今年は自分にとってどんな年だったかと言うと
変化!!
の年でした。
転職もそうでしたが、今年はいろんな人に出会って、そこでたくさんの刺激を受け、そのたびに自分が変わっていきました。
ほんとに良い1年でした。
2012年はそれらを糧として
成長!!
の年にします。
来年のことや目標については来年また書きます。
っでなぜ今日は何を書きたかったかというと。。。
2011年は自分にとってはすごく良い年だったんですが、そうではない人もいました。
それを今日は書きたかったんです。
少し残念な話です。
今年あるひょんなきっかけで知り合った若いプログラマがいました。
自分もまだまだ若いんですけどね。
彼はとてもやる気があり、技術に対する向上心も見習うべきところがありました。
そんな彼が。。。。
IT業界を去るという決断をしたようです。
ほんとに残念です。
彼の所属する組織は絵に書いたようなソフトウェア現場で、
残業、休日出勤は当たり前、納期前は当たり前のように会社に泊まり込んで仕事をするという環境でした。
また、プロジェクトリーダーはやることが山積みでプロジェクトの管理や部下の管理どころではない。
プロジェクトマネージャーは会社にはほとんどおらず、何をしているかよく分からない。
進捗が遅れていることを知るとメールで罵声を飛ばすだけ・・・
そんな中、チケット駆動開発や自動テスト、自動ビルドなどプロジェクトの改善を提案して何とかしようとしていたのですが、現場の人たちはそれに対して聞く耳を持ってくれなかったようです。
今はやることが山積みでそんなことできない!!
それをして効果があるのか!?
って。
聞いてて涙がでそうになりました。
そんな現状が嫌になったらしく、また転職するにしても今の自分の技術では未熟すぎるので実家に帰り別の仕事をすると決めたようでした。
彼に初めて会ったのが春でこの話を聞いたのが今年の夏でした。
その時に自分は転職活動をしていました。
自分も彼ほどではなかったけど転職前は良く似た組織で、同じようなことをやろうとしていました。でも、根強い文化を変えるのは大変で、そのことをあきらめ転職をすることにしました。
(もちろん転職にはいろいろと理由はありました。)
そんな自分の口から「がんばれ!!」なんて言えなくて、彼の話を聞いてうなずいてあげることしかできませんでした。
それもあり、彼がIT業界を離れてしまった原因の一つが自分にもあったんじゃないかなって思っています。
彼に会うのが1年早かったら何か彼のためにしてあげられたかもしれないし、一緒に頑張ってあげることもできたかもしれないって。。。
優秀で未来あるプログラマをこの業界の人間が追い出してしましました。
何を考えてるんだIT業界!!
って誰に言ったらいいかもわからない言葉を叫びたくなります。
たぶんこのようなことは山ほどあると思うし、この出来事は氷山の一角なのかもしれません。
でもこれを氷山の一角として見て見ぬふりをしていいのかとも思います。
ただ自分には何もできませんが。。。
でも最近よく思うんです。
今この業界は大きく構図を変えようとしています。
昔は大手IT企業が案件受注していました。
それはソフトウェア開発には資金力やリソースがないと難しかったからだと思います。それを持っているのは大手企業です。
そして開発を工程に分け、ソフトウェアを分業化しそれを関連会社、アウトソーシング、オフショアなどをして開発をしていました。
そして業界全体として仕事とお金が回るという仕組みになっていたんだと思います。
なので、上流工程やそれを管理するマネージメント力などが問われて、それをキャリアアップとしているような気がします。
(浅はかな知識で言ってるので間違っていたらすいません)
批判するような言い方をしていますが、そんなことは全然なく、これも素晴らしいビジネスモデルであり、大成功している企業もあります。
なので、これを批判しているつもりも、間違っているというつもりもありません。
しかし、これが絶対的な方程式であるという認識は間違っていると思っています。
そして、今はこの構図が大きく変わろうとしているんじゃないかと思っています。
前はハードウェアとかの環境面において何百万もするようなものが、今は月数千円から数万円出せば十分すぎるものが手に入ります。
しかもその導入は数か月かかっていたものが数秒で終わります。
(自分もそれを体験して驚きました。)
また開発に関しても開発環境やフレームワークは無料でオープンソースなものが多く、しかもその生産性はメチャメチャ高いです。
リソースを使って開発を並列化しスピードを上げるというコストのかかることをしなくても良いのです。
ほんとにありえないようなことがこの業界で今起こっているんです。
こうなるとIT業界のビジネスモデルが大きく変わります。
そうなると開発組織、現場も変わらないといけません。
それが近代ソフトウェア開発なんだと思っています。
それに対応するとなると彼のいっているような工程の自動化やチケット駆動のような改善というのは忙しいからしないというものにしてはいけないと思います。
きっとこの改革ができないソフトウェア現場は生き残れるかどうかわかりません。
だって、システム開発するのに数千万円必要で導入が数か月後になりますっていう会社と来月から導入可能で月々数万円ですっていう企業がでてきます。
どちらを選びますか?
後者が品質的に問題なくメジャーになればこれが常識になるでしょう。
そうなるのに10年はかからないと思っています。
すでにそんなサービスはどんどん世に出ているからです。
自分のまわりを見渡してもそうじゃないですか?
ほとんどが無料でシステムが使えてませんか?
よく言われますけど、生き残れるものは、強いものでも、頭の良いものでもなく、変化しつづけるものだといわれます。
そういった変化が起きている今になんとかしようとしている人たちをこの業界から追い出してよいのか?
むしろそういった人たちを今後は育てていきIT業界を変えていかないといけないんじゃないか?
ここがヘンだよIT業界!!
まぁ、すごく個人的な意見ですし、いろいろな批判もあると思いますが、自分は真剣にこう思っています。
そして、そんな時代に挑戦をしたかったから転職ということを選択しました。
すいません。話がだいぶそれてますね。
彼にはもう会うことはないだろうし、会っても何を言っていいのかわかりません。
でも、彼のようなプログラマがプログラミングを嫌いになってほしくないし、すぐには無理だろうけど必ず報われてほしいと思っています。
それには大変な努力とやる気が必要だと思います。
そのためにも自分は「プログラミングは面白い!!」ってことを言い続けたいし、何年たっても現場でプログラミングをしていたいと思っています。
もうすぐ来るであろう大きなIT業界の改革の波にのまれるこもないように自分も今はひたすら勉強です。
ではではさよなら2011年